
Epic Games、AIダース・ベイダー使用巡りSAG-AFTRA(全米映画俳優組合)から不当労働行為で訴えられる
米国の俳優・声優組合「SAG-AFTRA(全米映画俳優組合)」は、人気ゲーム『フォートナイト』においてAIで生成されたダース・ベイダーの音声が使用された件について、開発元Epic Gamesの契約会社であるLlama Productionsを不当労働行為(Unfair Labor Practice=ULP)で全米労働関係委員会(NLRB)に提訴したと発表しました。

SAG-AFTRAは声明の中で、「私たちは、組合員およびその遺族が自身のデジタル・レプリカの使用を管理する権利を支持します。また、象徴的なキャラクターやレガシーを次世代に伝えるために、新しい技術が活用されることも歓迎します」と述べています。一方で、「しかし、組合員の仕事を代替するようなAIの使用に関しては、事前に通知し、適切な条件について交渉する必要があります」と警告しています。
問題となっているのは、かつて声優が担当していた『スター・ウォーズ』のキャラクター「ダース・ベイダー」の声を、AI技術によって再現し、『フォートナイト』内で使用した点です。SAG-AFTRAによりますと、この決定について制作側から組合への事前通知はなく、条件についての協議も行われなかったということです。
『フォートナイト』はEpic Gamesが展開する世界的なオンラインゲームで、これまでも数多くの有名IP(知的財産)とのコラボレーションを行ってきました。今回のAI音声の使用は、過去の声優による演技を模倣する形で実施されたと見られており、SAG-AFTRAは「声優という職業の尊厳を脅かす前例となる可能性がある」と強く懸念を示しています。
AIによる音声合成技術は急速に進化しており、過去の演技や声を再現することが容易になりつつあります。しかし、それに伴い、俳優や声優といったパフォーマーたちの権利をどう守っていくかが、今後の重要な課題となっています。
SAG-AFTRAは、「私たちはAI技術の活用に反対しているわけではありません。ただし、人間の創造的な仕事を、正当な対価や手続きを経ることなく置き換えるような行為は容認できません」との立場を示しています。
今回の提訴をきっかけに、エンターテインメント業界全体でAIと人間のクリエイターの役割や権利について、より明確なルール作りが求められていくことになりそうです。





















