【フォートナイト】ついにLinux対応へ!新「Easy Anti-Cheat Linux v2」を先行導入、Steam Deckは現時点で非対応

ついにLinux対応へ!新「Easy Anti-Cheat Linux v2」を先行導入、Steam Deckは現時点で非対応

Epic Gamesが、『フォートナイト』のLinux対応に向けた取り組みを正式に明らかにしました。

同社は新たなアンチチートシステム「Easy Anti-Cheat Linux v2(EAC Linux v2)」を開発しており、まずはフォートナイトで先行して導入・検証する予定です。Linux上でもWindowsに近いレベルのチート対策を実現することが目的で、有効性が確認された後は、Easy Anti-Cheatを採用する他のゲーム開発者にも提供される予定です。

また、Epic Games Launcher自体はすでにLinux向けプレビュー版が公開されています。フォートナイトの具体的なLinux版リリース日は発表されていませんが、十分な数のLinuxディストリビューションがEpic Gamesのセキュリティ要件を満たした段階で、新ランチャーを通じて提供する方針です。

フォートナイトがついにLinux対応へ

これまでフォートナイトは、Linux上でのアンチチート対策に十分な信頼性を確保できないことを理由に、正式対応が見送られてきました。

Epic Games CEOのTim Sweeney氏も2022年、Linuxにはさまざまなカーネル構成が存在するため、大規模なゲームでチートを確実に防止できる自信がないとの考えを示していました。

今回Epic Gamesは、この問題に対応するためEasy Anti-CheatのLinux向けシステムを再構築。「EAC Linux v2」として、Windows版に近い保護レベルを実現することを目指します。

そして、その最初の実証環境としてフォートナイトが使用されます。フォートナイトで十分な安全性が確認できれば、その技術を他のEasy Anti-Cheat採用タイトルにも広げていく計画です。

「EAC Linux v2」はLinux標準のセキュリティ機能を活用

EAC Linux v2では、Windows版のような専用のカーネルモジュールを新たに導入する方式ではありません。

代わりに、Linux側にすでに存在するセキュリティ機能を組み合わせてゲーム環境の信頼性を確認します。

必要とされる主な要件には、TPM 2.0とSecure Boot、信頼できるディストリビューションによって署名されたカーネル、Measured Boot、IOMMU、Kernel Lockdownなどが含まれています。

NVIDIAなどの追加ドライバについても、信頼できるキーによって署名されている必要があります。また、BPF LSMの有効化やkexecの無効化など、通常のゲームより厳しいセキュリティ要件が設定される予定です。

ゲーム起動中にはsystemdサービスとeBPFなどを利用し、システムの状態を確認する仕組みとなっています。

対応予定のLinuxディストリビューション

Epic Gamesが挙げている信頼済みディストリビューションには、Ubuntu、Fedora、Debian、openSUSE、Bazziteなどが含まれています。

新しいEpic Games Launcherでは、Ubuntu 22.04 LTS以降、Fedora 43以降、Debian 12以降などが正式なテスト対象となっています。

一方で、Linuxはユーザーによってカーネルやシステム構成を大きく変更できるため、すべての環境でフォートナイトを実行できるわけではありません。Arch Linuxなどを含め、独自カーネルやカスタム構成を利用している場合は、要求されるセキュリティ条件を満たせない可能性があります。

Epic Gamesは、信頼できる署名キーの一覧を今後オープンソース化し、Linuxコミュニティから追加の提案も受け付ける方針です。

要件を満たしていなくてもBANにはならない

アンチチート関連ということで気になるのが、設定を間違えた状態でフォートナイトを起動した場合の扱いです。

Epic Gamesは、必要なセキュリティ要件を満たしていないLinux環境からゲームを起動しようとしても、アカウントがBANされることはないと明記しています。

条件を満たしていない場合はエラーが表示され、ゲームを起動できないだけとなります。

そのため、Linux環境を試しながら設定している途中で、TPMやSecure Bootなどの条件を満たしていなかったことを理由に制裁を受ける心配はありません。

Steam Deckは現時点では非対応

一方、Linuxを採用する代表的なゲーミングハンドヘルド「Steam Deck」は、現時点ではフォートナイトに必要なセキュリティ要件を満たしていません。

Epic Gamesはこの問題についてValveと協議しているとしていますが、Steam Deckでフォートナイトをプレイできる時期については発表されていません。

また、Linux対応後もフォートナイトをSteamストアで配信する予定はなく、新しいEpic Games Launcherを通じて提供する方針です。

つまり「Linux版フォートナイトが登場する=Steam版フォートナイトが登場する」というわけではありません。

Linux版Epic Games Launcherはすでに公開

フォートナイト本体に先駆けて、新しいEpic Games LauncherのLinux版はすでにプレビュー公開されています。

Epic Gamesは2026年10月14日、AIを活用した「Vibe Coding」によって一から作り直した新Epic Games Launcherを公開。Windows、macOSに加えて、Epic Games Launcherとして初めてLinuxにも対応しました。

今回のLinux版フォートナイトも、この新しいEpic Games Launcherを通じて配信される予定です。

ただし、フォートナイトについては現時点ですぐにダウンロードできるわけではなく、Epic Gamesは「十分な数のLinuxディストリビューションがセキュリティ要件を満たした段階」で提供するとしています。

具体的なリリース日はまだ決まっていません。

他のオンラインゲームにもLinux対応が広がる可能性

今回のEAC Linux v2は、フォートナイトだけを対象とした技術ではありません。

フォートナイトをパイロットタイトルとして実際の大規模環境で安全性を確認した後、Epic Gamesは他のゲーム開発者にもEAC Linux v2を提供する予定です。

Easy Anti-Cheatは数多くのオンラインゲームで採用されているため、今回の取り組みが成功すれば、これまでアンチチートを理由にLinux対応を見送ってきたタイトルが正式対応へ動く可能性もあります。

一方、コミュニティでは「対応できるカーネルが限定されるのであれば本当の意味でのLinux対応ではない」「必要なセキュリティ設定が厳しすぎる」といった声も出ており、Linux特有の自由度と強力なアンチチートをどこまで両立できるのかは今後の課題となりそうです。

リリース日は未定、まずはEAC Linux v2の検証へ

今回の発表によって、長年実現していなかったフォートナイトのLinux正式対応が具体的に動き始めた形です。

Epic Games LauncherはすでにLinuxへ対応しており、次のステップとしてフォートナイトにEAC Linux v2を導入。Windowsに近いレベルのチート対策を実現できるか検証していきます。

ただし、フォートナイトのLinux版について具体的な配信日はまだ発表されておらず、Steam Deckも現時点では必要な要件を満たしていません。

フォートナイトでの導入に成功すれば、Easy Anti-Cheatを利用する他のオンラインゲームにもLinux対応が広がる可能性があります。単なるフォートナイトの対応プラットフォーム追加だけでなく、PCゲーム全体のLinux対応にも影響する取り組みとなるのか注目です。

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